ホロコースト記念館より

2008年、新年おめでとうございます。
わたしは広島県福山市にある、ホロコースト記念館(教育センター)の館長をして
います大塚信(おおつかまこと)と申します。
わたしは1971年(37年前)旅先で偶然、アンネの日記の著者である、アンネ
・フランクの父オットー・フランク氏と出会いました。
以来ホロコースト(1933年から45年までヨーロッパで起こったユダヤ人の人
種差別で、600万の犠牲者の中で150万人は子どもたちでした)について学び、
1995年日本で最初のホロコースト記念館を設立しました。12年で8万人の方た
ちが訪れ、大きな感動を受けて下さいました。
昨年10月には、旧館の5倍の規模で新館が建設され、すでに3ヶ月で4000人
の方たちが訪問して下さいました。
新館では、アンネ・フランク・ハウスとアンネ・フランク財団の協力を得て、オラ
ンダ・アムステルダムの隠れ家の一室で、アンネが日記を綴った部屋が世界で最初の
常設展として再現され、又日記の精巧なレプリカ(世界で数冊)が展示されていま
す。杉原千畝(1940年夏、リトアニアの日本領事館で日本の通過ビザを発給。6
000人の命を救った日本人外交官)についても知ることができます。
館内では世界60カ国から贈られた、1000点の写真、遺品などを入れ替えて展示
しています。特に当時の子どもたちの写真や遺品が分かりやすく展示されており、子
どもも理解できる施設です。

入館は無料になっており、多くの方達のボランティアや、募金によって支えられてい
ます。(館内に募金箱が設置されています)

アンネの父オットーさんは1990年に亡くなりましたが、一度も憎しみの言葉を
聞くことはありませんでした。これがわたしを今日までホロコーストを伝える原動力
となっています。
ホロコーストは、人間の尊厳、人権を、グローバルな視点から学ぶ必要な教育とし
て、欧米では一般化しています。日本においても多くの方たち、特に子どもたちがホ
ロコーストについて学んで下さることを願っています。

よろしければ来年度の社会見学のご計画の中でご検討いただければ幸いです。ま
た、多くの方たちに当館を紹介下さり、福山方面に来られるときに訪れて下されば幸
いです。パンフレットなどが必要な場合はご遠慮なくご連絡下さい。
どうぞよろしくお願いいたします。

皆様のご多幸をお祈りいたします。

2008年1月     ホロコースト記念館 館長 大塚 信

(1)住所:〒720-0004 広島県福山市御幸町中津原815
(2)Tel&Fax
084-955-8001
(3)
開館日:火、水、木、金、土 10301630
 (日、月、祝日、8/131612/271/5は休館です)
(4)E-Mailhecjpn@urban.ne.jp
 ホームページ:http://www.urban.ne.jp/home/hecjpn/
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